【三菱商事】就職難易度・採用大学・学歴フィルター・選考対策を解説

三菱商事に興味があるけれど「就職難易度や倍率、採用大学、学歴フィルターが気になる…」そんな方も多いのではないでしょうか。

結論から言うと、三菱商事は人気企業でもあるため、就職難易度は高く、比較的倍率も高い傾向にあります。そのため、内定を掴むためにも、自己分析や志望動機の用意、選考対策が内定の鍵となってきます。

そこで本記事では、三菱商事の就職難易度や倍率、採用大学、選考通過に必要なポイントをまとめました。三菱商事の内定を獲得したいひとは、ぜひ参考にしてください。

三菱商事はどんな企業？

三菱商事株式会社は、三菱グループの総合商社です。全世界に100以上の拠点を持ち、天然資源の開発から多種多様な商品の売買や製造、新しいビジネスモデルや新技術の事業化などを行なっています。

天然ガスや石油化学、産業インフラなど、業務内容や商材に応じて、数多くのセグメント（部署）に分けられているのが特徴です。たとえば、天然ガスグループでは、北米や東南アジアで天然ガス薬研種の開発・生産・液化天然ガス事業などを行なっています。石油・化学ソリューショングループでは、原油・石油製品・エチレン・メタノール・塩・アンモニア・プラスチックなどの、販売取引や事業開発、投資などを行なっています。

また、三菱商事は低・脱炭素化の取り組みを行なっている企業としても有名です。2030年度までに、2兆円規模のEX関連投資を行い、再生可能エネルギー事業の拡大や次世代エネルギーサプライチェーン構築への取り組みを行うことが発表されています。そのため、最新技術に携わりたい学生にもおすすめの企業です。

三菱商事の就職難易度は高い

三菱商事の就職難易度は、東洋経済ONLINE「入社が難しい有名企業ランキング」トップ200社中「10位」、入社難易度は「63.1」ポイントです（2024年最新版）。

三菱商事の就職難易度は極めて高く、五大商社の中でも難関企業（入社難易度の高い企業）です。三菱商事の就職難易度に近い企業にはマッキンゼーアンドカンパニー、ボストンコンサルティンググループ、グーグルなどがあります。

また三菱商事と同じ業界に属する企業の入社難易度は次の通りです。

三菱商事の採用人数

マイナビ2025のデータによると、三菱商事の新卒採用人数は、2022年度で127名でした。

過去3年の男女別新卒採用数は下記の通りで、年によっての変動はほとんどありません。2025年度の募集人数は「101～200名」と記載されていますが、採用人数は120名程度になると考えられます。

三菱商事の倍率

三菱商事の採用倍率は、公式サイトやリクナビ、マイナビには明記されていません。しかし、リクナビ2025に記載されている、企業情報公開日から2024年3月31日までのプレエントリー数が12626名ということを考慮すると、倍率は「100倍程度」になると考えられます。

リクナビやマイナビ以外にも応募媒体があるため、実際の倍率はさらに高くなる可能性もあります。そのため、三菱商事の内定を獲得するためには、入念な選考準備を行うことが大切です。

三菱商事の採用大学ランキング（採用大学一覧）

三菱商事の採用大学は、東大一橋、早慶、MARCH、旧帝大、関関同立に加えて、地方国立大学や私立大学など、幅広く採用を行っています。採用大学の実績を見ても、学歴フィルターの心配はありません。

採用大学ランキング

DIAMOND onlineによると、三菱商事の採用大学ランキングは、第1位『慶應義塾大学（25名）』、第2位『東京大学（21名）』、第3位『早稲田大学（20名）』です。

採用大学には、東大一橋、早慶、GMARCH、関関同立、旧帝大、地方国立大学など、幅広い大学から採用されています。

採用大学一覧

三菱商事の採用大学一覧は下記の通りです。

慶應義塾大学、早稲田大学、東京大学、京都大学、上智大学、一橋大学、大阪大学、東北大学、東京工業大学、東京理科大学、明治大学、同志社大学、筑波大学、東京外国語大学、横浜国立大学、神戸大学、九州大学、北海道大学、名古屋大学、大阪市立大学、国際基督教大学、成城大学、日本大学、立命館大学、関西学院大学

三菱商事に学歴フィルターはある？

三菱商事内定者の出身大学を確認した限り、学歴フィルターはありません。

もちろん、採用大学の上位が東京一工・早慶・旧帝大など高学歴な大学が名を連ねているため、最低限の地頭の良さや学力は求められるでしょう。

しかし、学歴が理由で書類選考を落とされることはありません。学生時代に力を入れたことや志望動機によっては、採用大学ランキングに掲載されていない大学からも内定を上げることは十分可能です。

学歴は重要な指標ではありますが、学歴だけを見て書類選考を落とす企業はまずありません。そのため、学歴に自信がない方は、書類対策や面接対策に力を入れてみましょう。

三菱商事の内定が貰える人の特徴

続いては、三菱商事の内定が貰える人の特徴を解説します。

• ①大きな成果を出した経験がある
• ②リーダーシップを発揮した経験がある
• ③海外経験がある・英語力がある

それぞれ解説します。

三菱商事の内定がもらえる人の特徴①
大きな成果を出した経験がある

学生時代の経験として、大きな成果を出した実績は評価されやすいポイントです。

• 長期インターン経験
• 学生団体の立ち上げ経験
• 起業・個人事業立ち上げ経験
• ビジネスコンテスト参加経験
• 異文化交流・留学経験
• 部活動の大会出場経験
• 理系学生・大学院生の研究

三菱商事の内定者には、周りよりも優れた結果を残してきた学生が沢山います。

学生時代に成果を出してきた学生は、将来的に仕事でも高いパフォーマンスを発揮してくれると感じますし、どんな内容であっても、精神的・体力的に評価できる強みとなってきます。

三菱商事の内定がもらえる人の特徴②
リーダーシップを発揮した経験がある

リーダーシップを発揮した経験も、評価されやすいポイントです。

部活動やサークル活動、アルバイトなど、自分の周りの関係者を巻き込んできた経験は、現場の仕事でも活きてきますし、入社後活躍できる素質も兼ね揃えています。

チームの中で、部長やリーダーの役割が与えられていなかったとしても、当事者意識を持って、チームの中で動けていること、周りを巻き込んで物事を進めていることが、十分なアピール材料になります。

巻き込み力、推進力は、商社以外の職場でも求められる能力なので、学生時代のうちに経験しておきましょう。

三菱商事の内定がもらえる人の特徴③
海外経験がある・英語力がある

留学等の海外経験や、TOEIC・TOEFLなどの英語力も評価されやすいポイントです。

配属部署にもよりますが、海外営業の場合、ほぼ間違いなく英語が必要になります。英語のコミュニケーションが増えるため、英語力に自信があるひと、海外留学の経験がある人は、必然的に評価されやすくなります。

英語力の評価軸として、TOEICやTOEFLの点数がありますが、学力よりも文化の異なる海外の人たちとのコミュニケーション力を重視されるため、留学や海外ボランティア活動などが強みとなります。

商社は、海外パートナーと連携して仕事を行うことも多いため、海外経験を持っている学生は、入社ご活躍が期待されます。

三菱商事の選考フロー｜応募から内定までの流れ

三菱商事の新卒採用の選考フローは以下の通りです。

• エントリー
• エントリーシート提出
• 一次面接
• 二次面接
• 三次面接

一次・二次面接はオンラインですが、最終面接にあたる三次面接は東京本社で実施されます。

また、三菱商事では「3月選考」と「6月選考」を行なっているため、就活や家庭の事情にあわせて選考の時期を選択できます。3月選考と6月選考では、選考プロセスも選考の基準も変わらないため、万全の状態で受けられる時期を選択するのがおすすめです。

エントリーでは、パーソナリティ検査受験やテストセンター受験、学業成績提出などを行います。そのため、基礎学力を重視している可能性が高いです。

面接では、学生時代に力を入れたことや自己PR、企業選びの際に重視したことを聞かれます。特殊な質問はほとんどないため、一般的な面接対策をしておけば問題ありません。しかし、ガクチカや自己PRなどを深掘りして聞かれることが多いため、事前に「なぜなぜ分析」をして深掘りされても答えられるようにしておきましょう。

三菱商事の選考に受かるためのポイント

続いては、三菱商事の内定を掴むために必要な５つのポイントを解説します。

• ①志望動機を明確にする
• ②学生時代の経験に力を入れる
• ③OB・OG訪問を積極的に行う
• ④WEBテスト・SPI対策をする
• ⑤就活のプロに頼る

三菱商事に受かる人の特徴を理解していきましょう。

三菱商事に受かる方法①
志望動機（なぜ三菱商事なのか）を明確にする

三菱商事の内定を掴むためにも、志望動機（なぜ三菱商事なのか）を明確にしましょう。

志望動機は、入社意欲や業務への熱量、入社後に活躍できるポテンシャルがあることをアピールするためのものです。企業や業界に対しての魅力や、自分が働くことで実現したいことを、自身の経験を絡めながらアピールする必要があります。

面接官の納得度が高まる志望動機を作るためにも、下記のポイントを押さえておきましょう。

• 三菱商事に入社したい理由が明確になっている
• 志望動機に見合った企業研究や業界研究ができている
• 経営理念・企業文化・カルチャーの共感をしている
• 会社に必要な経験やスキルを持っている
• 入社後に実現したいことが明確になっている

志望動機を作る際、どの企業でも通用する志望理由は相応しくありません。また、やりたいことが非現実的であったり、給与や福利厚生が最優先になっている志望動機も避けておきましょう。

会社は学校ではないため、「学びたい・成長させてほしい」といった受け身のスタンスではなく、「自身の経験をもとに会社に貢献したい、事業を大きくしたい」といった積極的な姿勢で志望動機を伝えることをおすすめします。

三菱商事に受かる方法②
学生時代の経験（ガクチカ）を作り込む

就職難易度の高い「難関企業」の内定をもらうためには、周りの学生と差別化できる経験値も必要です。

書類選考や面接選考では「学生時代に力を入れたこと（ガクチカ）」を中心に、あなたの過去の経験について深く質問があります。採用難易度が高いぶん、ありきたりな経験ではなく、あなたが熱量を注いで努力した経験を伝えることが大切です。

三菱商事の内定者には、下記のような「キラリと光る経験」を持っている就活生がたくさんいます。

• 長期インターン経験
• 学生団体の立ち上げ経験
• 起業・個人事業立ち上げ経験
• ビジネスコンテスト参加経験
• 異文化交流・留学経験
• 部活動の大会出場経験
• 理系学生・大学院生の研究

いまからできる最もおすすめな経験は、社員同様の実務を行う『長期インターン』です。長期インターンを通して、実務経験やスキル、実績をアピールすることができますし、企業で働く具体的なイメージを持つことにも繋がるでしょう。

実際に営業の仕事を経験して、営業が向いているとわかれば、志望動機や自己PRに組み込むこともできますし、志望理由に説得力が増します。

就職活動前に長期インターンを始める学生も多いため、「アピールできるポイントがない…」「学生時代の経験を差別化したい」と考えている方は、長期インターンを始めることをおすすめします。

三菱商事に受かる方法③
OB・OG訪問を積極的に行う

OB・OG訪問は、普段なかなか話を聞くことのできない先輩社員に質問ができる貴重な機会です。

企業のリアルな部分を具体的に知ったうえで、選考に参加できるため、志望動機の裏付けになるのはもちろん、入社後のミスマッチを未然に防ぐこともできます。

OB・OG訪問で得た情報を面接やESに盛り込めば、それだけで「自社についてよく調べられている」と良い印象を与えることが出来ますし、志望度の高さをアピールすることにも繋がります。

また、先輩社員が直接人事に推薦をしてくれたり、社員からの評価が選考に影響することも少なくありません。OB・OG訪問がきっかけで、特別選考ルートに進める可能性もあるため、積極的に活用していきましょう。

三菱商事に受かる方法④
WEBテスト・SPI対策をする

WebテストやSPIが選考内容に含まれる場合は、過去問や問題集を使って練習をしておきましょう。

Webテストは、応募者の能力や性格を見極めるためのオンラインテストで、言語や計数といった能力検査と、社会適合性やストレス耐性を測定する性格検査があります。

Webテストの評価を最も重視するという企業はほとんどありませんが、WebテストやSPIで落ちてしまうのは非常に勿体ありません。Webテストの特徴や出題内容を把握して、効率的に勉強を始めましょう。

Webテストの合格ラインは企業によって異なりますが、大手企業・難関企業になればなるほど、ボーダーラインはあがります。Webテスト・SPI対策は、時間をかければ練習できるため、問題集や機能付きアプリを使って対策しましょう。

三菱商事に受かる方法⑤
就活のプロを頼る（ES添削・面接対策）

三菱商事の選考対策に少しでも悩んだら、就活のプロを頼ることをおすすめします。

選考に落ちてしまう最も大きな原因は、自分ひとりで考えてしまうことです。就活の相談先には、友達や先輩、大学の就職課（キャリアセンター）などがありますが、個人的におすすめなのは、外部の就職支援サービス（就活エージェント）です。

学校の友達や先輩に相談することも多いですが、就活のプロではありませんし、適切なフィードバックを貰えていない場合もあります。また志望業界や職種が少しでも異なると、エントリーシートや面接で違う視点のアピールが必要になるなど、業界ごとに求められる内容も少しずつ変わります。

就活エージェントは、毎年多くの就活生をサポートしている実績がありますし、完全無料で利用できます。企業の内部情報（働き方や雰囲気、選考対策）を把握しているため、最短距離で内定に近づけるサポートを受けられます。

就活エージェントは、時期問わずいつでも相談できるので、就活の相談先がない方はプロに頼ることから始めましょう。本当におすすめです！（就活エージェントおすすめ人気ランキングはこちら）

三菱商事に就職したい学生からのよくある質問

最後に、三菱商事の就活に関するよくある質問に答えていきます。

• 質問①：初任給・平均年収はいくらですか？
• 質問②：福利厚生は充実していますか？
• 質問③：早期選考・早期内定はありますか？
• 質問④：学歴は関係ありますか？

それぞれ解説します。

①三菱商事の初任給・平均年収はいくらですか？

初任給：学部卒305,000円・大学院卒340,000円 / 平均年収：約1938万円です。

三菱商事の総合職の初任給（2025年度入社新卒採用募集要項）は、学士卒で305,000円、修士卒で340,000円です。賞与は年2回（6月・12月）で、通勤交通費は別途支給されます。

三菱商事の平均年収（2022年度有価証券報告書）は、約1938万円です。平均年収は超過勤務手当や賞与を含んだ額で、臨時従業員や連結子会社の社員は含まれていません。

②三菱商事の福利厚生は充実していますか？

三菱商事の福利厚生はかなり充実しています。

リフレッシュ休暇・結婚休暇・フレックスタイム（特定の部署のみ）・独身寮・社宅・育児休暇制度など、健康や生活をサポートするためのさまざまな福利厚生が用意されています。

③三菱商事には早期選考・早期内定がありますか？

三菱商事のインターンシップに参加することで、早期選考等の優遇を受けられる可能性があります。

また、三菱商事はインターンシップよりもOB・OG訪問を積極的に行なっています。三菱商事の公式サイトでは「社員訪問（OB・OG訪問）は、選考に全く影響ありません」と明記されていますが、社員と会うことで選考についてのアドバイスをもらえる可能性が高いです。

そのため、内定率を上げたい人は、積極的にインターンシップやOB・OG訪問に参加しましょう。

④三菱商事の選考に学歴は関係ありますか？

過去の採用大学実施を確認したところ、学歴フィルターはありませんでした。

採用大学ランキング上位は、東京一工・早慶・旧帝大などの上位校で占められていますが、MARCHや関関同立などの学生も入社しています。そのため、学歴に自信がない学生も諦める必要はありません。

しかし、倍率100倍程度の人気企業であることは間違いないので、ガクチカや自己PRを用意して、万全の体制で選考に挑むようにしましょう。

三菱商事の就職難易度まとめ

本記事では、三菱商事の就職難易度について、採用大学や倍率、学歴フィルターの観点から解説してきました。

要点をまとめます。

• 三菱商事の就職難易度は高い
• 新卒採用人数は101〜200名程度、採用倍率は100倍以上
• 採用大学による学歴フィルターはない

三菱商事の選考に通過するためにも、自己分析や企業研究、ES添削や面接練習など、選考対策にしっかりと時間をかけましょう。会社の雰囲気や働き方を詳しく知るためにも、OBOG訪問や、インターンシップに参加することもおすすめです