大学成績は就活に影響する？成績が悪い時の対処法を解説！

「大学の成績は就活に影響するの？」成績が悪かったり、単位を落としたり、GPAが低いと不安になりますよね。

結論から言うと、大学の成績が就活に影響することはほとんどありません。成績証明書を求める理由には、卒業見込みや履歴書の虚偽を確認するためにあります。

本記事では、大学の成績が就活に影響しない理由や、成績が悪い時の対処法などをまとめました。

成績証明書が求められたり、大学の成績に不安がある人はぜひ参考にしてみてください。

大学の成績は就活に影響しない

大学の成績は、選考の合否に影響を与えることはほとんどありません。

• 大学の成績を重視する企業は少ない
• 理系専門職の場合は、成績が見られる可能性がある
• 大学成績よりも、履修履歴を確認する企業が多い
• 成績が悪い理由で不採用にはなりにくい

成績の良し悪しが合否に直結することは少なく、むしろ成績以外の要素を見られるケースが多いです。

大学の成績を重視する企業は少ない

大学の成績が選考で重視されるケースは少なく、大半の企業は成績以外の要素を見ています。

企業が求めるのは「自社で活躍できる人材」であり、大学の成績だけではその能力を見極められません。特に営業職をはじめとした文系職種では、コミュニケーション力や主体性、学生時代の経験が評価の軸となります。

大学の成績があまり良くなくても、インターンやアルバイト、学外活動などでアピールポイントがあれば十分カバーできます。ESや面接でも聞かれないことがほとんどなので、成績以外の強みを軸にアピールすることが大切です。

理系専門職の場合は、成績が見られる可能性がある

文系職種では成績を気にしなくても良いケースが多いですが、理系専門職では成績が見られる可能性があります。

特に、研究職やエンジニア職では大学での学びがそのまま実務に直結するため、成績を評価の一部にする企業もあります。メーカーの研究開発職などは、大学時代にどの分野を深く学び、どのような成績を収めたのかが評価されるポイントになります。

もちろん、成績だけで合否の判断をされるわけではなく、研究テーマや卒業研究の内容、論文発表の有無など、総合的に見られるのが一般的です。理系の場合は、成績だけでなく学業のプロセスをしっかりアピールすることが重要です。

大学成績よりも、履修履歴を確認する企業が多い

大学の成績よりも、どのような授業を履修してきたかを確認する企業が多いです。

特に、専門性が求められる職種では、大学時代にどの分野を学んでいたかが評価のポイントになります。

マーケティング職を希望する場合、経済学や統計学の授業を履修していた経験はプラスに働く可能性がありますし、IT企業ではプログラミングや情報工学の履修経験があるかどうかが重視されます。

成績がそこまで良くなくても、履修した科目が志望職種と関連していれば、評価につながる可能性があるため、履修履歴を振り返り、希望職種に活かせるポイントを探してみましょう。

成績が悪い理由で不採用にはなりにくい

成績が良くないだけで、不採用になることはほとんどありません。

企業は成績以上に本人の意欲や経験、価値観を重視しています。成績が低くても、サークル活動やアルバイト、インターンなどで得た経験をアピールできれば、評価される可能性は十分にあります。

また、成績が悪い理由を前向きに説明できれば、逆に印象アップにつながることもあります。「留学に向けてアルバイトに力を入れていた」「学部以外の分野に興味がわき、民間のセミナーで勉強していた」などの理由があれば、むしろ評価されることも。

成績の良し悪しに捉われすぎず、総合的に自分の強みをしっかり伝えることが大切です。

企業が就活生に成績証明書を求める理由

最終面接前や内定後に、成績証明書の提出を求められることがあります。

選考の判断材料にされると思う方も多いですが、成績以外の目的で確認している場合もあります。

• 卒業の可否を確認するため
• 学業の取り組み方を確認するため
• 履歴書に虚偽がないかを確認するため
• 学生の人物像を把握するため
• 専門性を把握するため

企業が就活生に成績証明書を求める理由について解説していきます。

卒業の可否を確認するため

企業が成績証明書を求める1番の理由は、入社予定の学生が卒業できるかどうかを確認するためです。

卒業単位ギリギリの状態や、必須科目を落としている場合は、卒業できない可能性があります。「せっかく採用したのに、卒業できずに入社してもらえない…」という事態を避けたいため、事前に成績証明書をチェックしています。

あくまでも卒業できるかどうかの確認が目的であり、成績が少し悪い程度で内定が取り消されることは基本的にありませんので、安心してくださいね。

単位不足がある場合は早めに履修計画を見直し、確実に卒業できるよう対策しておきましょう。

学業の取り組み方を確認するため

成績そのものよりも、学業の取り組み姿勢を確認するために成績証明書を求めることがあります。

専門知識が重要な職種では、大学での学びに対してどれくらい真剣に取り組んできたかが評価のポイントになります。

平均的な成績でも、専門科目の成績が良ければ「興味のある分野に力を入れて学んできた学生」「高い専門知識を持つ学生」と評価されることもあります。

また、必修科目をしっかり履修し、単位を落とさずに計画的に学んできたことも評価につながるポイントです。学びに対するまじめな姿勢こそが大切ですので、日頃から学業には真摯に取り組みましょう。

履歴書に虚偽がないかを確認するため

企業が成績証明書の提出を求める理由のひとつに、履歴書の内容が正しいかを確認する目的があります。

履歴書には学歴や資格を記入する欄がありますが、中には少しでも印象を良くしようと、事実と異なる内容を記載することもあるため、企業は成績証明書を通じて、大学名や卒業予定年度の誤り、取得していない資格の記載などがないかをチェックしています。

たとえ悪意のない記入ミスだったとしても、事実と異なれば不正とみなされる可能性があるため、履歴書と成績証明書は矛盾しないよう正確に記入することが大切です。書類の信頼度も企業が重視するポイントであることを意識し、誤りのないよう慎重に作成しましょう。

学生の人物像を把握するため

成績証明書は、単に学力を評価するだけでなく、学生の人物像を知るための参考としても活用されます。

大学1年から4年の成績推移を見ることで、学びに対する姿勢の変化や努力のプロセスが分かる場合があります。

最初は成績が振るわなくても、徐々に向上していれば「粘り強く努力できるタイプ」と評価されることもありますし、特定の分野で優れた成績を収めていれば「専門性を高められる人材」と評価されることもあります。

また、成績の安定性から継続的な努力ができる人物かを確認する場合もあります。成績だけで合否が決まるわけではありませんが、成績証明書を通じて就活生の人となりを知ろうとしていることは意識しておきましょう。

専門性を把握するため

理系職種の場合、成績証明書は専門性を把握するための資料として活用されています。

エンジニア職であればプログラミング関連の科目、研究職なら実験や論文に関する科目を見られるため、成績が悪くても、関連する分野の科目を履修していれば「基礎知識はある」とプラスに評価されるケースも多いです。

また、取得した資格や卒業研究のテーマと仕事内容が近いと、高い専門性を持つ人材として評価アップにつながることも。専門性が求められる選考では、履修科目で得た学びと志望職種に求められる専門スキルを結びつけて説明できるように準備しておきましょう。

大学の成績が悪い時の対処法

大学の成績が就活に関係ないと言われても、成績が悪い時はどうしても気になりますよね。

• 成績に関して嘘をつかない
• 成績が悪い理由を説明できるようにする
• 学業以外で頑張ったことをアピールする

成績が悪い時に心がけてほしい対処法について解説していきます。

成績に関して嘘をつかない

大学の成績で、嘘をつくのは避けましょう。

履歴書に嘘の情報を記載したとしても、後から成績証明書の提出を求められた際にバレます。仮に企業が成績をそこまで重視していなかったとしても、「信用できない人物」と判断されて不合格になることもあります。

最悪の場合、内定が取り消されるケースもあるので、書類を作成する際は、記載ミスや誤解を生む表現がないか注意してくださいね。

企業にとって、成績が良いことよりも、誠実でまじめであることの方が重要です。成績の良し悪しよりも正直さや誠実さといった人間性が重視されることを忘れずに、ありのままの情報を記載しましょう。

成績が悪い理由を説明できるようにする

成績が悪くても、理由をきちんと説明できれば、印象を良い方に変えることができます。

• 部活動の大会練習に時間を使ってしまい、勉強の優先度が下がってしまった
• 長期インターンに時間を使い過ぎてしまい、少し勉強が疎かになってしまった
• 複数単位を落としてしまったが、3年生の時は計画的に単位を取ることができた

課外活動やアルバイトに力を入れていたため、学業との両立が難しかったと正直に伝えるのもひとつです。

ただし言い訳ばかりで逆効果なので、改善に向けてどのような努力をしたのか、学業以外で得た学びなども一緒に伝え、ポジティブな印象を与えるようにしましょう。

学業以外で頑張ったことをアピールする

学業以外で力を入れたことがあれば、積極的にアピールしましょう。

サークルでメンバーをまとめた経験や、アルバイトで売上向上の工夫をした経験、責任ある立場を務めた経験は強みになります。また、ボランティア活動への参加や資格取得の努力も評価の対象になります。

ポイントは、単に経験を述べるのではなく、「何を学び、どのような力を身につけたか」を具体的に伝えることです。主体性を持って取り組んだ経験を整理し、自分の成長をアピールできるように準備しましょう。

ガクチカエピソードを通じて、主体性やコミュニケーション能力、問題解決力など、仕事に活かせるスキルを伝え、成績のハンデをカバーしていきましょう！

成績証明書を提出する際の注意点

普段あまり使用しない成績証明書ですが、提出方法やルールを間違えると、思わぬトラブルにつながることがあります。

• 提出期日を守ること
• 成績証明書のコピーはしないこと
• 間に合わない時、忘れた時は謝罪すること

成績証明書を提出する際に気をつけたいポイントを紹介します。

提出期日を守ること

企業から指示された提出期日は必ず守りましょう。

就活では、企業が選考をスムーズに進めるために書類の提出期限を設けています。期日を守らないと、ルーズな印象を与えてしまう可能性があるため注意が必要です。

特に成績証明書の発行には時間がかかる場合があるため、余裕を持って申請しましょう。

また、大学によっては、卒業年度の前期・後期で発行時期が異なることもあるため、事前に大学の事務局へ確認しておくことが大切です。やむを得ない事情で提出が遅れる場合は、企業の採用担当者へ早めに連絡を入れ、事情を説明するようにしましょう。

誠実な対応を心がけ、印象を損わないように注意を払いましょう。

成績証明書のコピーはしないこと

成績証明書は、原本での提出が基本です。

コピーを提出してしまうと正式な書類として認められず、再提出を求められる可能性があるため注意しましょう。

また、成績証明書が厳封されている場合は、開封せずにそのまま提出することがルールです。「中身を確認したい」と自己判断で封を開けてしまうと、無効となり再発行が必要になるので気を付けてください。

企業も自分も手間が増え、場合によっては印象を損ねることにもつながるため、慎重に扱いましょう。もし提出前に成績を確認したい場合は、大学の事務局に相談し、発行時にもう一通もらえるか確認しておくと安心です。

間に合わない時、忘れた時は謝罪すること

成績証明書の準備が間に合わない時や提出を忘れてしまった場合は、できるだけ早く企業に連絡し謝罪しましょう。

謝罪の際は、ただ謝るだけでなく、いつまでに提出できるのかを明確に伝えることも重要ポイント。

• 発行に時間がかかっておりますが、◯日までには提出いたします
• すぐに手続きを進め、本日中に送付いたします

提出せずに放置すると「対応が遅い」「誠意がない」と思われる可能性があるため、気づいた時点ですぐに行動することが大切です。

スケジュールを日頃からしっかり管理し、提出遅れを事前に防ぐようにしましょう。

大学の成績が悪くても就活をうまく進める方法

大学の成績が悪いことで就活に不安を感じている人は、成績以外の部分で差別化を図りましょう。

• 学業以外の強みを見つける
• 戦略的に企業選びを行う
• 短期インターンに参加する
• 長期インターンに参加する
• 成長意欲をアピールする

それぞれ解説します。

学業以外の強みを見つける

成績に自信がない場合、学業以外の強みを見つけておくことが大切です。

企業は、学生時代にどのような経験をして、そこから何を学んだのかを重視します。部活動、サークル、アルバイト等のリーダー経験、留学、ボランティア経験など、評価に繋がりやすい活動を強みにしましょう。

学生時代の経験に「具体的な成果」を伝えられると、説得力が増してきます。長期インターンやアルバイトの定量的な成果をエピソードとして話せると良いですね。

戦略的に企業選びを行う

就活では、受ける企業によって選考の難易度が変わります。

ベンチャー企業や中小企業では、成績よりも仕事への熱意や自分で考え動く力を評価する傾向があるため、成績に自信がない場合は、学歴や成績を厳しく見る企業よりも、「人物重視」「成果重視」の企業を戦略的に選ぶことがポイントです。

経験から学び、自ら成長できる力を持つ力を重視する企業も多いため、成績が悪くても「どんなことに取り組んできたか」「どう工夫して乗り越えたか」をしっかり伝えれば、評価につながる可能性もあります。

エントリーする企業を選ぶ際は、企業が求める人物像と成績以外の強みの相性を戦略的に意識しましょう。

短期インターンに参加する

成績に自信がない場合、短期インターンを活用するのもひとつの方法です。

短期インターンに参加することで、業界や企業に関心があることや就活意識の高さを企業にアピールできるため、成績以外の評価ポイント作りにつながります。

また、インターンによっては、実務体験ができるプログラムが用意されていることもあり、自己PRで使えるエピソードを増やせる点でもメリットがあります。

さらに、グループワーク型のインターンでは、協調性や課題解決力をアピールできる場があるため、選考前に採用担当者へ好印象を与えるチャンスもあります。

インターンで得た学びや経験を整理し、成績以上の強みとして伝えられるよう準備しておきましょう！

長期インターンに参加する

時間に余裕があれば、長期インターンに参加するのもおすすめです。

【長期インターンとは】、数ヶ月間単位で企業の実務に関わり、ビジネススキルを身につけながら企業理解・業界理解を深められるプログラムです。

大学1年生から始められるほか、企画職や営業職など、実務経験を通じて定量的な成果を残すことができます。社会人基礎力が身に付きますし、企業との繋がりを持つこともできるので、時間に余裕がある人は長期インターンを始めてみましょう。

また長期インターン経由で優遇選考を受けられるケースもあるため、「成績に自信がないけど、実力でアピールしたい！」という人にはおすすめの方法です。

早いうちから興味のある業界や職種が固まっているのであれば、長期インターンの参加も検討してみましょう。

成長意欲をアピールする

成績があまり良くなかったとしても、入社後にどのように成長していきたいかをアピールすれば、評価につながる可能性があります。

入社後にどのようなスキルを身につけたいか、身につけたスキルでどのように会社に貢献したいのかを具体的に伝え、前向きな姿勢をアピールしましょう。

企業は、現時点での実績よりも、将来のポテンシャルに期待しています。学業以外で挑戦したことを通じて学んだことや成長した経験を伝えると、成長意欲の高さに説得力が増すのでおすすめです。

成績の良し悪しに捉われ過ぎず、成長した自分が会社へどのように貢献できるかを伝えることを大切にしてくださいね。

大学の成績に関するよくある質問

最後に大学の成績に関するよくある質問を紹介していきます。

• 単位を落としたことは就活に影響ありますか？
• GPAは就職活動に影響しますか？

ちょっとした疑問・不安は早めに解消しておきましょう！

単位を落としたことは就活に影響ありますか？

単位を落としたことが、直接の不採用理由になることはほとんどありません。

企業が重視するポイントは、単位を落としたことよりも、それをどう受け止め、どのように行動を変えたかという点です。

「単位を落としたことで計画的に学習する重要性を実感し、その後はスケジュール管理を徹底しました」といった前向きな姿勢を示せれば、評価につながる可能性があります。

企業から単位を落とした理由を聞かれた場合は、当時の状況や原因を説明し、その経験を通じて学んだことや改善行動を伝えることが大切です。

GPAは就職活動に影響しますか？

GPAを選考の参考にする企業は一部あるものの、すべての企業がGPAを重視するわけではありません。

多くの企業は、GPAそのものよりも「学生時代に何を学び、どのような経験や学びを得てきたか」を重視しているため、GPAが平均以下だからといって、過度に気にする必要はありません。

GPAが気になる場合は、学業以外で力を入れた活動や試行錯誤しながら取り組んだ経験を伝えることが大切です。成績だけでなく、自分がどのような姿勢で物事に取り組んできたかをアピールし、企業に好印象を与えましょう！

まとめ

最後に本記事をまとめます。

• ほとんどの企業は成績を重視せず、履修履歴や学業以外の経験も踏まえて総合的に評価する。
• 企業が成績証明書を求める理由は、卒業見込みや履歴書の正確性を確認するため。成績の良し悪しが直接合否を左右するケースは少ない。
• 成績が悪くても、学業以外の強みを見つけたりインターンに参加することで、企業にアピールできるポイントを増やしていこう。

大学の成績が就活に与える影響は、みなさんが思うほど大きくありません。

もちろん、一部の企業では成績を確認することもありますが、それだけで合否が決まるわけではなく、学業以外の経験値が重視されることがほとんどです。

大切なことは、成績の良し悪しにとらわれず、自分の強みをしっかりと伝えること。大学生活で身につけたスキルや経験を武器に、自信を持ってアピールしていきましょう！